不正咬合と治療例
悪い歯並び(不正咬合)と言っても、様々な種類があります。顎や歯の大きさにより一人一人異なった歯並びをしているのです。つまり、歯並びにも人それぞれ個性があるのです。
スタンダードエッジワイズ法は、患者さんそれぞれの歯並びに合わせて矯正装置を調整していきます。ですから、複雑な症例にも対応できるのです。
以下より代表的な症例をご紹介します。もちろん患者さんそれぞれ歯並びは違いますので、ご心配な方は、ぜひ専門の矯正歯科医にご相談してみてください。
上顎前突(出っ歯)
上顎が前に出ている症状で、いわゆる出っ歯もそのひとつです。歯槽性(歯と歯列弓)に問題がある場合と、骨格性に問題がある場合があります。
歯槽性に問題がある場合は、矯正装置で歯を動かしてあげます。骨格性に問題がある場合は、上顎の過剰な発育を抑えたり、下顎の成長を促したりします。
A君(男子・11歳~・約2年半)
下顎前突(受け口・反対咬合)
上下のかみ合わせが逆になってしまっているものは反対咬合と呼ばれ、総称として下顎前突といいます。上顎の発育が小さすぎる場合と、下額の成長が過剰な場合におこります。
矯正装置だけで治せる場合と、顎変形症として外科手術が必要な場合があります。
Bさん(女性・18歳~・約2年)
叢生(乱ぐい歯・八重歯)
顎に入りきらず、でこぼこに生えてしまった歯並びを、叢生(そうせい)といいます。
八重歯もそのひとつです。歯が重なり合っているため、歯みがきが難しくなります。
Cさん(女子・12歳~・約2年)
開咬
奥歯を噛みしめても、前歯がかみ合わず隙間が開いている症状を開咬(かいこう)といいます。
食べ物を前歯で噛むことが出来ず、また、かみ合わせが悪いため、顎関節にも負担がかかります。息が抜けて、発音も不明瞭になる場合もあります。
Dさん(女子・15歳~・約2年半)
埋伏
本来生えるべきはずの歯が、歯ぐきの中に埋まってしまっている症状を、埋伏といいます。
埋まっている歯を外科的に露出させ、矯正装置で歯の隙間をつくり、そこに埋まっていた歯を移動させてあげます。
Eさん(女性・19歳・約2年)
顎変形症(外科的矯正治療)
顎の骨が過成長や劣成長により前後・左右あるいは上下に不調和が生じている場合、装置による矯正治療だけでは骨格的な不調和を改善することができないので、外科的矯正治療が必要になります。
顎変形症の場合は、保険治療が適応になります。ただしすべての医院が保険治療が可能なわけではありませんので、事前に確認が必要です。
Fさん(女子・17歳・約2年)